はたらき手帖

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ITエンジニアの転職

SES 2年目・3年目の転職:年数と経験で決まる行き先の判断表

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SES に入って2年目・3年目、テストや運用が中心で「この経験で転職できるのか」「もう1年いたほうがよいのか」と迷っている人に向けた記事です。年数ではなく、担当した工程と役割から、今動くか、あと1年何を積むかを決められるようにしました。

この記事の結論

  • 動けるかどうかは、何年目かより「どの工程を、どこまで一人でできるか」で決まる、というのが当サイトの判断です。判断表で確かめてください。
  • 公的な目安として、厚生労働省の job tag は、受託開発のシステムエンジニアについて「一般的には3年目頃には一人で詳細設計を書けるようになる」と書いています。
  • IPA の ITスキル標準(ITSS)では、レベル2が「上位者の指導の下に」作業を担当、レベル3が「要求された作業を全て独力で遂行」です。職務経歴では、この違いが伝わる書き方を意識します。
  • 1年目で開発の工程を経験していない場合は、すぐに動くことと、あと1年で経験を作ることを、同じ重さで比べてください。
目次(8項目)
  1. SES の何年目なら転職できる?年数と経験の判断表
  2. 判断の根拠にした公的な記載は?
  3. SES の3年目の年収は、公的な統計で分かる?
  4. 職務経歴書では、どこを見られる?
  5. まだ動かないなら、あと1年で何を積む?
  6. 動くと決めたら、何から始める?
  7. 年数と行き先に合う相談先は?
  8. 出典

SES(システムエンジニアリングサービス)は、客先で技術を提供する働き方です。SES から出たあとの行き先4つ(社内SE・自社開発・SIer のプライム・フリーランス)の違いは、柱の記事SESから抜け出す順番にまとめています。この記事は、その中の「何年目で動けばよい?」を詳しくしたものです。

SES の何年目なら転職できる?年数と経験の判断表

天秤の片側にカレンダー、もう片側に形の違う積み木を載せ、年数と経験を比べるようすのイラスト
年数だけでなく、担当した工程と合わせて考える(イメージ)

年数は目安にすぎず、担当した工程と、一人でできる範囲の組み合わせで考えます。下の表は、job tag と ITSS の記載をもとに当サイトが作った判断の目安で、求人の応募条件は会社ごとに違います。

年数経験の組み合わせ当サイトの判断考えられる行き先
1年目テスト・運用・監視だけ、手順書どおりの作業が中心すぐに動くか、あと1年で開発の工程を経験するかを同じ重さで比べる運用保守の経験を見る社内SE の求人もあるが、選べる幅は狭い
製造(プログラミング)を一部担当した使った言語と、作った機能を説明できれば候補が出始める自社開発・受託開発の若手の求人
2年目製造・単体テストを、指示を受けながら担当(ITSS のレベル2に近い)動いてよい。ただし「一人でどこまでできるか」を具体的に書けるかで差が出る自社開発・受託開発、社内SE
運用保守・問い合わせ対応が中心で、改善の工夫をした工夫の中身(手順の整備、自動化など)を数字で書ければ、社内SE を狙える社内SE(情シス)
3年目詳細設計を一人で書ける(job tag の「3年目頃」の目安)選択肢が広がる時期。行き先を1つ決めて相談先を選ぶ自社開発、SIer のプライム、社内SE
3年目でもテスト・運用だけ年数を理由に急がない。あと1年で積む経験を決めるか、運用の経験が生きる行き先に絞る社内SE(運用保守・障害対応の経験)

「当サイトの判断」と「考えられる行き先」の列は当サイトの整理で、公的な基準ではありません。根拠にした公的な記載は次の節のとおりです。

1年目

職務経歴書に書ける経験が少ないうちは、選べる行き先が狭くなりがちです。そのため当サイトは、すぐに動くことと、今の現場で工程を1つ増やすことを並べて比べることをすすめています。体調を崩すほどつらい場合は、年数の話より休むことと相談を優先してください。

2年目

指示を受けながらでも、製造や単体テストを担当していれば、説明できる材料はあります。ITSS のレベル2(上位者の指導の下に作業を担当)とレベル3(独力で遂行)のどちらに近いかを、自分の言葉で書けるようにしておきます。

3年目

job tag の目安(3年目頃に一人で詳細設計)に届いていれば、行き先を選べる時期です。届いていなくても、当サイトの見方では、運用保守・障害対応の経験は社内SE の選考で説明しやすい経験です。社内SE を目指す場合の相談先の比べ方は、社内SEの転職エージェントの比較にまとめています。

判断の根拠にした公的な記載は?

年数の目安は厚生労働省の job tag、一人でできる範囲の言葉は IPA の ITスキル標準(ITSS)から取りました。

  • job tag(厚生労働省の職業情報提供サイト): 「システムエンジニア(受託開発)」の「就業するには」に、新卒は入社後3〜4か月の新人研修のあと「2年ほど開発の現場でOJTにより実践力や応用力を身につけていく」、「一般的には3年目頃には一人で詳細設計を書けるようになる。5年目頃には基本設計を含め開発全体ができるようになる」とあります。SES に限った説明ではなく、受託開発の SE の一般的な目安です。
  • ITSS のレベル: レベル1は「情報技術に携わる者に最低限必要な基礎知識を有します」、レベル2は「上位者の指導の下に、要求された作業を担当します」、レベル3は「要求された作業を全て独力で遂行します」、レベル4は「独力で業務上の課題の発見と解決をリードするレベル」とされています(IPA)。

SES の3年目の年収は、公的な統計で分かる?

厚生労働省の job tag の IT 関連の職業の一覧に SES という区分はなく、当サイトは SES だけを切り出した公的な年収の値を見つけられませんでした。参考になるのは、job tag に載っている職業分類ごとの値です。

job tag の表示(システムエンジニア(受託開発)のページ)値
賃金(年収)・全国578.5万円(平均年齢37.1歳。令和7年賃金構造基本統計調査の結果を加工して作成)
スキルレベル別の年収〈設計・構築〉ITSS レベル1〜2420.0万円〜620.0万円
同 ITSS レベル3450.0万円〜700.0万円
同 ITSS レベル4500.0万円〜780.0万円

スキルレベル別の金額は、厚生労働省が2023年度に行った委託調査の結果で、第一四分位から第三四分位の範囲です。どちらの値も「ソフトウェア開発技術者(WEB・オープン系)」などの職業分類に対応する統計で、job tag 自身が「必ずしもその職業のみの統計データを表しているものではありません」と書いています。3年目の SES の年収を言い当てる数字ではなく、レベル2からレベル3に上がると幅がどう動くかを見る程度に使ってください(当サイトの判断)。

職務経歴書では、どこを見られる?

当サイトは、工程・技術・役割の3つを、案件ごとに分けて書くことをすすめています。年数だけでは、一人でどこまでできるかが伝わらないためです。

工程

要件定義・基本設計・詳細設計・製造・テスト・運用保守のうち、どこを担当したか。job tag の受託開発の説明では、工程は顧客へのヒアリング、要件定義、基本設計、詳細設計から、単体・結合・総合テスト、受け入れテスト、導入、保守へと進みます。自分の担当がこの流れのどこかを書くと、読み手が位置をつかみやすくなります。

技術

言語・フレームワーク・データベース・OS・クラウドの名前と、それで何をしたか。名前を並べるだけでなく「Java で画面の入力チェックを作った」のように、1行で中身まで書きます。

役割

指示を受けて作業したのか(レベル2に近い)、一人で任されたのか(レベル3に近い)、ほかの人に教えたり取りまとめたりしたのか。ITSS の言葉を職務経歴書にそのまま書く必要はありませんが、この違いが伝わる動詞を選びます(「担当した」「一人で担当した」「レビューした」)。

経験の書き出しに使える表は、SESから抜け出す順番の「経験の棚卸し」にあります。

まだ動かないなら、あと1年で何を積む?

判断表で「あと1年」になった人は、次のうち1つか2つに絞って、現場で経験を作ります。どれを選ぶかは、目指す行き先で変えます(当サイトの判断)。

  • 開発の工程を1つ増やす: テストだけなら製造を、製造だけなら詳細設計を。自社の上司に、次の案件で担当したい工程を伝えておきます。
  • 一人で担当した範囲を作る: 小さな機能でも、設計から単体テストまで一人で担当した経験は、レベル3に近い説明の材料になります。
  • 運用の改善を数字で残す: 手順書の整備、作業の自動化、問い合わせの削減など。件数や時間で書けるように記録しておきます。社内SE を目指す場合に効きます。
  • 使う技術をそろえる: 目指す求人で多く見かける言語やクラウドがあれば、それを使う案件を希望するか、業務の外で小さなものを作ります。
  • 人に教える・取りまとめる: 後輩への説明、手順のレビュー、少人数の取りまとめ。SIer のプライムを目指す場合の材料になります。

動くと決めたら、何から始める?

経験の書き出し → 職務経歴書 → 相談先選び → 応募・面接 → 退職の申し出、の順に進めます。転職エージェントの許可の確かめ方、ハローワークの使い方、退職の申し出と就業規則の関係は、SESから転職するときの進め方にまとめています。フリーランスとして案件を探したいが、エージェントの審査に通るか不安な人は、フリーランスエージェントの審査に落ちたらで、落ちる理由と実務を積む道を確かめられます。

年数と行き先に合う相談先は?

判断表で「動いてよい」になり、行き先が決まったら、その職種の求人を扱う相談先を1つ選びます。IT 職全般なら TechGo、社内SE が第1候補なら社内SE転職ナビ、という分け方です。並びはおすすめの順位ではありません。

向いている人

  • SES で製造・設計・運用保守などの実務を1年以上担当している
  • 判断表で行き先の候補が1つか2つに絞れた

向いていない人

PR・広告主の公式サイトへ移動します

2〜3年目の経験で相談しても相手にされないのでは、と申し込む前に迷っている人へ

今の経験で応募できる求人があるか、行き先の見込みを面談で確かめられます

IT エンジニアとして、自社開発・受託開発などに移りたい人

費用
完全無料
かかる時間
面談の長さ・方法(オンラインか対面か)は、確認した公式ページに記載がありませんでした
分かること
経歴とスキルのヒアリングのうえでの、市場での立ち位置と想定年収、キャリアの方向性(現職に残る選択肢を含む)
申込後の連絡
転職を決めていない段階でも利用でき、紹介された求人に応募するかは面談後に自分で決められると公式サイトに書かれています
TechGo に無料キャリア相談を申し込む

運用保守・問い合わせ対応の経験を生かして、社内SE を目指したい人

費用
登録から面談・企業紹介・入社決定まで、すべて無料
かかる時間
面談はオンラインか対面。平日10:00〜20:30、土曜10:00〜19:00に始められます。面談の長さは公式サイトに記載がありません
分かること
社内SE・情シスを中心とした求人の紹介
申込後の連絡
「コンサルタントが転職を急かすことはせず」、状況によっては「現職に留まることをお勧めする場合もございます」と公式サイトに書かれています
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上の内容は、TechGo と社内SE転職ナビの公式サイトに書かれていることです(2026年10月25日に確認)。

出典