はたらき手帖

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フリーランスエンジニアとして独立

フリーランスエージェントの審査に落ちたら:理由の見分け方と次の行き先

フリーランスのエージェントに登録したのに「今はご紹介できる案件がありません」と言われたり、面談のあと連絡が来なかったりすると、独立をあきらめるべきか迷います。理由をいくつかに分けて見分ければ、別のエージェントに当たるか、会社員のまま実務を積むかを決められます。

この記事の結論

  • エージェントの審査の基準は公開されていません。当サイトが確かめた5社の公式ページにも、登録に必要な実務年数・年齢の条件は書かれていませんでした(2026年10月25日)。
  • 紹介されるかは、企業が案件ごとに出す条件(「実務経験5年以上」など)に合う人かで決まります。落ちた理由は、実務経験・勤務地・稼働日数のどれが合わなかったかで見分けます。
  • 条件を満たしているなら、拠点や得意な案件の違う別のエージェントに当たります。実務経験が足りないなら、転職して実務を積んでから独立する道もあります。
  • 独立するなら、2024年11月1日に施行されたフリーランス・事業者間取引適正化等法の要点(取引条件の明示、原則60日以内の報酬の支払い)も知っておきます。
目次(9項目)
  1. 審査に落ちる理由には、どんな種類がある?
  2. 各社の公式ページには、どんな条件が書かれている?
  3. 落ちた理由ごとに、次はどこへ行けばよい?
  4. 条件を満たしているなら、次の一歩は?
  5. 実務経験が足りないなら、どうやって積む?
  6. 独立する前に、どんなルールを知っておけばよい?
  7. 状況別に、どこへ相談すればよい?
  8. よくある質問
  9. 出典

審査に落ちる理由には、どんな種類がある?

案件の画面に空いたパズルのくぼみと、条件を表す4つのピースを並べたイラスト
合わなかった条件を、4つに分けて考える(イメージ)

理由として当サイトがまず考えるのは、「今ある案件の条件と合わなかった」ことです。フリーランスのエージェントは、企業から預かった案件に合う人を紹介する仕組みなので、案件の条件に合う人がいなければ紹介はできません。たとえば ITプロパートナーズの公開案件には「Webシステム開発の実務経験(5年以上)」のような条件が案件ごとに書かれています。

当サイトでは、合わなかった条件を次の4つに分けて考えています。どれに当たるかは、エージェントに「どの条件が合わなかったか」を聞くと分かることがあります。

実務経験の年数と、独力でできる範囲

当サイトがまず確かめたいと考えるのは、実務経験の長さと中身です。年数だけでなく、「設計から実装まで自分で担当できるか」が見られやすいと考えています。IPA(情報処理推進機構)の ITスキル標準は、レベル2を「上位者の指導の下に、要求された作業を担当」、レベル3を「要求された作業を全て独力で遂行」と分けています。フリーランスとして案件に入るなら、レベル3にあたる「独力で遂行」できるかが問われやすい、というのが当サイトの見方です。

職務経歴書に「〇〇の開発に参加」としか書いていないと、独力でどこまでできるかが伝わりません。担当した工程と、自分で決めたことを書き分けると、見え方が変わります(書き方はSESから抜け出す順番の棚卸しの表が使えます)。

年齢

確かめた5社の公式ページに、年齢の上限は書かれていませんでした。ITプロパートナーズの利用規約には、登録を断る理由として「未成年者である場合」が挙げられています。年齢が理由だと感じたときも、決めつけずに「経験や稼働の条件で合う案件がないのか」を聞くと、次に何を変えればよいかが分かります。

住んでいる地域と、常駐できるか

常駐(客先に出社する)の案件は、勤務地に通える人が対象です。Midworks・レバテックフリーランスの公式トップに並ぶ案件の勤務地は東京・大阪などで、フォスターフリーランスの勤務地の区分は東京23区・東京都下23区外・神奈川県・千葉県・埼玉県・その他でした。案件の地域ごとの数は各社とも公開していませんが、首都圏・関西から遠い地域で常駐の案件を探すと、合う案件が見つかりにくい、というのが当サイトの見方です。リモートの案件で探すか、地方に拠点のあるエージェントを選ぶ方法があります。

稼働日数

週2〜4日の案件は、週5日の案件より選べる数が限られることがあります。Midworks のよくある質問には、週3・4日の常駐も可能だが人気があるため、まずは面談で相談してほしい、という趣旨の回答があります。ITプロパートナーズは「週2日から働ける」案件を掲げています。会社を辞めずに週1〜2日だけ受けたい、という条件だと、紹介できる案件が少なくなります。

各社の公式ページには、どんな条件が書かれている?

5社の公式ページで、登録や案件紹介の条件として読めたことを並べました。並びは確認した順で、評価の順位ではありません。当サイトの報酬の有無でも順番を決めていません。

比べる軸MidworksレバテックフリーランスフォスターフリーランスITプロパートナーズPE-BANK
実務経験の条件記載を確認できず記載を確認できず記載を確認できず案件ごと(例「実務経験(5年以上)」)記載を確認できず
年齢の条件記載を確認できず記載を確認できず記載を確認できず利用規約で未成年者は登録を断る場合あり記載を確認できず
地域・拠点トップの案件は東京・大阪・京都・神奈川・愛知・埼玉などトップの案件は東京・大阪など案件の勤務地の区分は東京23区・東京都下23区外・神奈川県・千葉県・埼玉県・その他案件によって「都内へ週3日程度出社」などの条件「全国主要13都市」(札幌・仙台・東京・横浜・名古屋・京都・大阪・神戸・岡山・四国・広島・福岡・北九州)で支援
稼働日数週3・4日の常駐も可能(面談で相談)案件ごと(例 週5日・週3日)記載を確認できず「週2日から働ける」。掲載案件は週1日〜週5日案件の絞り込みに「週1〜4可」
エンジニアが払う費用「利用料金は一切かかりません」登録は無料「会員登録無料」(サービス利用料の記載は確認できず)利用料金は無料(利用規約)マージン率(手数料)は報酬額の10〜15%と公式に記載

2026年10月25日に各社の公式トップページ・利用規約で確認。「記載を確認できず」は、当サイトが読めたページに記載が見つからなかったという意味で、条件がないという意味ではありません。申し込む前に、公式サイトのよくある質問か面談で確かめてください。

落ちた理由ごとに、次はどこへ行けばよい?

理由が分かったら、次の行き先は次の表で絞れます。行き先は当サイトの判断です。

合わなかった条件見分け方次の行き先
実務経験が1〜2年で、独力で担当した工程が少ない案件の条件が「〇年以上」「設計から」だった会社員のまま、担当範囲を広げる。転職で実務を積む(下の節)
経験はあるが、職務経歴書で伝わっていない面談で話すと評価されたが、書類で止まる経歴書を工程ごとに書き直し、別のエージェントにも出す
首都圏・関西から遠く、常駐の案件が合わない案件の勤務地が通えない場所ばかりリモートの案件に絞る。地方に拠点のあるエージェントを選ぶ。地元で転職する(地方の社内SE求人の探し方)
週1〜2日だけ、または副業で受けたい週5日の案件ばかり紹介された週2日からの案件を掲げるエージェントに当たる。独立は日数を増やせる時期まで待つ
使える技術と、案件の技術が合わない求められた言語・環境の経験がない今の職場か転職先で、その技術の実務を作る

条件を満たしているなら、次の一歩は?

経験も地域も合っているのに紹介がないなら、そのエージェントが今持っている案件と合わなかっただけの可能性があります。当サイトのすすめは、次の3つです。

  1. 断られた理由を聞く: 「どの条件が合わなかったか」「どんな案件なら紹介できるか」を、面談の担当者に聞きます。
  2. 職務経歴書を直す: 案件の条件に使われる言葉(工程・言語・環境)で書き、独力で担当した範囲を分けて書きます。
  3. 性格の違うエージェントに当たる: 拠点が地方にもあるところ、週2日からの案件を掲げるところ、など。同じ案件に別々のエージェントから応募しないよう、応募した案件は自分で記録します。

実務経験が足りないなら、どうやって積む?

実務経験が足りないと分かったときは、会社員のまま経験を積んでから独立する、という順番も選べます。当サイトが考える道は2つです。

転職して、担当できる範囲を広げる

SES や下請けの現場で、テストや運用だけが続いているなら、設計や実装を任される職場に移る方法があります。SES からの行き先の選び方はSESから抜け出す順番に、何年目で動くかの考え方はSES 2年目・3年目の転職の判断表にまとめています。

今の職場で、経験を作る

転職しなくても、設計のレビューに入る、小さな機能を最初から最後まで担当する、などで「独力で担当した」と書ける経験を増やせます。上司に担当範囲を相談するのも1つの方法です。

モデルケース: 実務2年で審査に落ち、転職をはさむ場合

次の流れは、説明のための架空の例です。条件は「SES で2年、テストと運用保守が中心。設計の経験はない。首都圏に住んでいる」とします。

  1. フリーランスのエージェントで、案件の条件が「実務経験3年以上・詳細設計から」だと分かり、今は紹介できないと言われます。
  2. 理由は実務経験の中身と分かったので、別のエージェントを探す前に、設計から担当できる職場への転職を考えます。
  3. 仮に転職先で2年ほど設計から実装までを担当できたとすると、職務経歴書に「独力で担当した工程」を書けるようになり、もう一度フリーランスのエージェントに相談します。

この流れで、独立や案件の紹介が約束されるわけではありません。

独立する前に、どんなルールを知っておけばよい?

フリーランスとして仕事を受けるなら、フリーランス・事業者間取引適正化等法(正式名称は「特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律」)の要点を知っておくと、契約のときに確かめることが分かります。2024年11月1日に施行されました。

  • 厚生労働省によると、フリーランスに業務を委託する発注事業者には、取引条件の明示、給付を受け取った日から原則60日以内の報酬の支払い、ハラスメント対策の体制整備などが義務付けられています。
  • 発注事業者が SNS などで仕事を募集するときは、募集情報を正確に表示することが求められます。
  • 会社員のまま副業で業務委託を受ける場合も、この法律の「特定受託事業者」に当たると厚生労働省は説明しています。
  • 契約や仕事のトラブルは、「フリーランス・トラブル110番」で弁護士に無料で相談できます。

個別の契約がこの法律の対象になるかは、契約の中身で変わります。迷ったら、上の相談窓口か、公正取引委員会・厚生労働省のページを確かめてください。

状況別に、どこへ相談すればよい?

向いている人

  • 実務経験があり、設計から実装までを自分で担当した経験がある人 → フリーランスのエージェント(下の Midworks など)
  • 実務経験が足りないと分かり、まず会社員として経験を積みたい人 → IT エンジニア特化の転職エージェント(下の TechGo など)

向いていない人

外部の公式サイトへ移動します

また審査に落ちるのでは、と次の相談先を決めきれない人へ

経験が足りている人と、これから積む人で、相談する先を分けました。どちらも、申し込む前に分かることを公式ページの記載から書いています

実務経験があり、フリーランスとして案件を探したい人

費用
よくある質問に「利用料金は一切かかりません」とあり、登録・相談・参画・その後のフォローまで無料と書かれています
かかる時間
面談の長さ・方法は、確認した公式ページに記載がありませんでした
分かること
自分の条件で紹介できる案件があるか。週3・4日の常駐など、稼働日数も面談で相談するよう案内されています
申込後の連絡
面談後の連絡の扱いは、確認した公式ページに記載がありませんでした
Midworks に登録して面談を申し込む

実務経験が足りず、まず転職で経験を積みたい人

費用
サービスは完全無料と公式サイトにあります
かかる時間
キャリア相談の長さ・方法は、確認した公式ページに記載がありませんでした
分かること
スキル・強み・志向性の整理と、市場での立ち位置・選択肢、条件に合う求人
申込後の連絡
転職の意思が固まっていない段階でも相談でき、紹介された求人に応募するかは面談後に自分で決められる、と公式サイトに書かれています
TechGo に無料キャリア相談を申し込む

上の内容は Midworks と TechGo の公式サイトに書かれていることです(2026年10月25日に確認)。

よくある質問

一度落ちたエージェントに、もう一度登録できる?

再登録の扱いは、確かめた公式ページには書かれていませんでした。経験が増えたり、条件(稼働日数・勤務地)を変えたりしたときは、まず担当者か問い合わせ窓口に、もう一度相談できるかを聞いてください。

エージェントを使わずに案件を探す方法はある?

知人の紹介や、企業との直接の契約で仕事を受けるフリーランスもいます。その場合は契約の条件を自分で確かめることになるので、フリーランス・事業者間取引適正化等法の要点を知っておくと役立ちます。

転職エージェントにも断られたら?

転職エージェントでも、紹介できる求人がないと言われることがあります。そのときの理由の見分け方と行き先は、転職エージェントに断られたときの記事にまとめています。

出典